入院グッズ・・

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昭和40年代の入り口
私は・・テレビ番組の制作者だった
懐かしく思い出す番組に『世界の結婚式』がある
昭和43年秋のスタートだった
渡航の不自由な時代だったが
自分の足で取材して歩いた

思えば・・
今話題の団塊の世代のための番組だったかもしれない
丁度結婚ラッシュの時代だった
文金高島田は遠く・・ドレスへの関心が高まったころだ
世界中の花嫁さんのドレスを実写したこの番組は
当時のファッションの先端情報でもあった
平成になっても放映を続け
30年以上の長きにわたる長寿番組となったから
女性なら一度は見たことがある・・と
おっしゃる方が多い

この番組をプロデュースしていたころ
資料として写真を見せてほしいと
しばしば訪ねてくる女性がふたりいた
ひとりはやまのべもとこさんと言った
ブライダルの演出を・・が
彼女の仕事だったようだ
もうひとりは桂由美さん
今では知らぬ者のないデザイナーのひとり
とりわけブライダルでは大御所のようだ
結婚に大きな夢を感じて
若者たちは熱い思いを寄せていた
少子高齢化とは対極にある時代
華やかだったとも言える

マクラが長くなった
その少子高齢化が進んで
ブライダル関連の需要は
往時ほどではなさそうだ

してみると・・
今回一ヶ月以上にわたる入院生活をしてみて
ふと思うことがある

おしゃれは・・
どんな時代でも大事なキーワード
ただ・・誰がターゲットかの問題だ
そうなりゃ高齢者・・誰でもそう思う
事実熟年モデルさんを使った雑誌も見かける
元気で健康な高齢者のカジュアルも悪くはない
しかし・・今回入院してみて・・
ここにはおしゃれがないな・・と実感した

激痛に痛めつけられて一週間ほど
少し自力で廊下を歩いて歩行訓練したり
洗面 トイレに行けるようになった頃
面会の妻に・・
「持ってきたパジャマの代わりに
少し派手目でいいから
明るいTシャツとかハーフ・パンツに
取り替えてほしい」と頼んだのだ

診療科目にもよるだろが
消化器科とか一般外科とかだと
患者のかなりは・・
私と同年か・・少し先達の年配である
かなりなダメージを受けて
寝るにせよ起きるにせよ
せっせ さっさ・・とはゆかない
覚束ない足取りで廊下を歩くが
それがとても儚く見えるのは
着ているもののせいだと・・
思えてならなかった

患者が・・
自らの意思で・・元気になりたい!・・って
思うこと・・これに勝る良薬はあるまい
そういう気分にさせるのは・・
朝から晩まで着たきり雀のパジャマじゃないか

そのパジャマが・・
霧の中に消えそうな日差しみたいに
薄ぼんやりでは・・滅入ってしまうばかりである

病院なんぞで・・おしゃれしたところで・・
これが間違いだ
病院だから・・おしゃれして気分をだそう
免疫強化とは・・こうしたことじゃあるまいか
入院グッズについてなら・・色々考えた
高齢化社会での・・
ひとつのビジネス・チャンスになるかもしれない
それはまたの機会に・・としても

FILAのTシャツとハーフ・パンツに着替えて
病院廊下を往復100米×10回
朝昼晩と三回歩いて脚の強化に励んだ
二度目の手術に備えて力を貯めたかったからだ・・

遥か昔・・
私は自分の番組で・・メタモルフォーゼ
つまり『変身』を実験したことがある
着ているものをガラリと変えると・・
まるで別人のように・・身のこなしも変わる
気持ちの在りようが変わるからだ

元気になりたきゃ・・
元気になれそうな恰好をすることだ!
気持ちが明るくなれば・・
身体も明るくなる
患者自身でもできる大事な療養だと
密かに自分に言い聞かせて
日に3キロ・・廊下を歩いたのだった
by kamadatetsuya1017 | 2007-07-27 15:10 | 未分類
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